南国で年間通して暑いイメージのあるフィリピンですが、1年の中で気温や天気などが微妙に変化したり、フィリピンの地域によっては大きく気温や降水量が変化します。フィリピン留学を検討する時期が自分のイメージ通りの気候なのか参考にしてみてください。
フィリピンは年間通して温暖な熱帯モンスーン気候ですが、日本の真夏のような暑さではなく、年間の平均気温は26~27℃程度になります。四季はなく、乾季と雨季があり、12月から5月頃が乾季、6月から11月頃が雨季となっています。雨季のシーズンの雨量はマニラやセブでは日本の梅雨ほどの降水量はなく、イメージでは日本の8月の雨量を想定しておくと良いでしょう。また、日本の梅雨のように一日中ずっと雨が降り続くようなことはなく、スコールのようなまとまった雨が一時的に降る程度です。
フィリピン留学を検討する段階で、気候について絶対に知っておくべきことは、フィリピン留学で第2位の人気を持つ地域「バギオ」については、フィリピンの暑いイメージとは大きく異なる気候であることです。バギオはフィリピンの避暑地として、標高1,500mの山岳地帯に位置し、年間の平均気温も20度前後で、夜には11度まで気温が下がる季節もあるので、バギオ留学を検討している方は注意が必要です。
上記の月別平均気温を見比べると、マニラに関しては年間通して大きな気温変動はなく、26〜30度程度を一定に保っていることがわかりますが、日本の夏季の平均気温より少し高めとなっています。ただ、日本の真夏の35〜40度近い灼熱のような暑さはなく、過ごしやすい点が特徴です。
比べて、バギオに関しては日本の5月〜6月や10月の気温に近い20度前後なので、フィリピンで最も過ごしやすい地域でエアコンも必要がないエリアです。しかしながら、夏の海やプールなどのリゾートイメージを持って来てしまうと、イメージと現実は大きく異なってしまいますので注意が必要です。さらに夜間は最も寒い時期の12月〜2月は10度近い気温になるのでここも要注意です。
マニラとセブなどのフィリピンの一般的な気候地域では、11月〜3月くらいが26〜27度程度となり、「クールドライ」と呼ばれるシーズンで、乾季で湿度もそれほど高くはないので、比較的過ごしやすい季節になります。3月〜5月にかけては、気温が最も高くなり、さらに晴天も多いことから「ホットドライ」と呼ばれるシーズンです。
フィリピンの気候で気温より大きな差が出るのは降水量です。上記のグラフを比較すると、バギオの雨量が圧倒的に多いことが一目瞭然です。
バギオは標高1,500mの山岳地帯に位置し、赤道のすぐ北側に位置し、フィリピンが海で囲われていることから、非常に雨が降りやすい地域でもあります。特に5月〜10月の雨期シーズンには、東京と比較すると3〜4倍の雨量になる時期もあるため、この時期の渡航を検討中の方は知識として持っておきましょう!ただ日本の梅雨時期のようにずっと雨がしとしと降り続くのではなく、数時間だけ一気に雨が降るスコールのようなイメージです。
マニラやセブのフィリピンの一般的な気候エリアに関しては、日本の梅雨時期である6月頃から雨量が増え始めて、8月にはほぼ東京と同等の雨量となります。雨季であってもさほど日本と大差のない雨量なので、イメージがしやすいですね。
フィリピンの乾季は毎年12月〜5月頃となっています。気温は30度を超える日もあり、少し乾燥した暑い日々になりますが、日本の夏ほどでもないという点が特徴的です。
天気が良い日も多いので、海も荒れにくいので、マリーンスポーツやビーチ、アイランドホッピングなどを楽しみたい方はこの時期が狙い目です。
同じくバギオは気温こそ、最も寒い時期となり、夜は10度近くまで気温が落ちる時期でもありますが、雨量が少なく、窓を開けながら授業ができ、エアコンに頼ることもなく、自然の空気を常に感じながら過ごせるバギオのベストシーズンです。寒いのが苦手なら、マニラやセブ、イロイロ、バコロドなどの地域が良いと思います。
フィリピンの雨季は毎年6月〜11月頃となっています。雨季とはいえ、日本の梅雨時期のように降り続く雨ではなく、一時的にスコールが降ったかと思うと、すぐに止んで、晴天になるなんてことも多くあります。日本の夏休みシーズンでもあるので、多くの日本人留学生がフィリピン留学にチャレンジされる時期でもあるので、フィリピンの語学学校の中では一番の混雑時期になります。
曇り空が増える時期ではありますが、海日和がないわけでもないので、雨季だからとアクティビティを諦める必要はありません。但し、雨で中止となるケースも僅かながらにあります。また雨の多い時期に加えて、フィリピンはその日の雨の状況によっては、大渋滞を引き起こすことが度々ありますので、気をつけましょう。
バギオに関しては気温こそ20度前後で、夜間も乾季のように10度前後に落ちることはありませんので、過ごしやすくはなります。しかし!!雨量が増えるため、ジメジメした日が多くなるので、湿気が苦手の方にはこの時期はお勧めできないかもしれません。日本の夏を逃れて、涼しい場所で留学したい方にはお勧めできます。
フィリピンにも台風があります。日本のように毎週毎週、台風が来るということは滅多にありませんが、少なくとも15〜20個程度の台風が毎年来ています。
10月〜12月は日本の台風が減って来る時期になり、フィリピンも同様に減少傾向に入ります。但し、この時期の台風はスーパー台風と呼ばれ、時には大きな被害をもたらす時もあります。フィリピン国内でも地域によっては台風の影響を受けやすかったり、受けにくいエリアもあります。
マニラやバギオのあるルソン島は台風の通過点となっており、比較的に影響を受けやすいのですが、その分、台風に対する備えがある程度はされています。
逆にセブやバコロド、イロイロなどは台風がまともに通過したのは、ここ10年で数回ほどで、影響を受けにくいエリアでもあります。ただ、自然の猛威は侮れません。2021年には滅多に台風の影響を受けないセブ島が、台風オデッテというスーパー台風により壊滅的な被害を受けたのは記憶に新しいところです。以降、セブ島でも台風に対する備えが重要になっていることは確かですので、備えが被害を減らしていくことになるでしょう。
フライトに影響が出る場合もあるので、台風を避けたい場合は、やはりフィリピンの乾季となる12月から5月ごろが最もお勧めできる時期になります。
雨季シーズンに関しては、少しだけ気温が下がる傾向にあり、これは雨が降ることで気温が下がる点が影響しています。雨が降る=気温下がる=湿度も上がるという現象に繋がるので、どうしても体調を崩しやすいシーズンになります。
また、海水浴やマリーンスポーツ、プールなどに行って、途中天気が荒天して寒くなって風邪をひくというケースもあります。
体調管理はあくまで自己責任でしっかり自分をマネージメントすることが大切です。常に気温が高くても、半袖の上に少し羽織れるものであったり、少し体調が悪くなった時に飲み慣れている常備薬を用意するなど工夫して体調管理をしましょう!